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気の向くまま

まったりオタクライフの日々

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意外と書けた

幸村との兄弟ものが書きたくて、後先考えずに
適当に打っていたら、4話ほどできあがりました。
問題はこの先をどうするか(苦笑)


せっかく書いたので、キリがいいところまで書けたら
アップしてみようかな。
桃花扇書き終わるまで、BASARAは書かないと決めてたけど
無理でした!(笑)
桃花扇ヒロイン設定のBASARAはまだ書きませんが、
違う主人公のBASARAはちまちま書いていこうと思います。
……なるべく短編を。

長編にしたら、どこまで続くのか自分でもわからないし、
桃花扇みたく長い話はもうやだ(苦笑)



BASARAネタで真田主従の逆トリップ
兄と妹のW主人公です。
兄の名前は「恭也」妹の名前は「明日香」でGO!


朝6時半。慌ただしく階段を下りてきた明日香の鼻に美味しそうな匂いが
漂ってきた。

「おはよー、佐助さん!」
「おはよう、明日香ちゃん。」
「おお、美味しそう~!!」
「ちゃんと顔を洗ってきてからね。そろそろ真田の旦那を
呼んできてくれる?」
「了解!」

ぱたぱたと足音を立てて庭の方に向かった明日香を横目で見つつ
佐助は朝食の目玉焼きを皿の上に乗せていく。

「腹が減ったぞ、佐助!」
「はいはい。用意はできてるよ。」
「佐助さーん、私もー!」
「わかってるって。」

年頃なはずなのに、色気より食い気の二人を見て佐助は苦笑してしまう。
育ち盛りの子供を持つのってきっとこんな気分だろう……とは認めない。

(俺様は忍び、俺様は忍び)

最早、説得力のない佐助の意地ではあるが当の本人は必死だ。
佐助の葛藤をよそに、目の前で幸村は丼飯をかき込みすぎてむせてしまい、
明日香は醤油を取ろうとして味噌汁をこぼした。

「ぐほっ!げほっ!」
「ぎゃー!味噌汁がーっ!!」
「ああ、もうっ!二人ともなにやってんの!落ち着いて食べなさい!!」

右手で幸村に茶を渡しつつ、左手で布巾を片手に持つ佐助。
オカン以外の何者でもない姿である。
凄腕の忍びといっても、説得力がなさ過ぎるだろう。


「おーおー、朝っぱらから賑やかだなあ。」


心なしかくたびれた顔をして現れたのは明日香の兄、恭也だ。

「あー、お帰りお兄ちゃん。」
「お帰りー。」
「おぐぁ、げっふぉっ!」
「ただいま。幸村は落ち着いてから喋れ。あ、これ土産。」
「やたっ!タケェイダァーのケーキ!さっすがお兄ちゃん!」
「心して食えよ、妹。」
「もっちろーん!ねえねえ、幸村さん!このお店のケーキね、
すっごく美味しいんだよ!」
「なに!まことでござるか!」
「もうねえ、生クリームが絶品なのー。とろけるのよねえ。」
「とろけ……。」
「真田の旦那、涎たれてるよ。早く御飯食べちゃって。
恭也の旦那は上着を脱ぐ……って酒臭っ!」
「いつものことだろう、佐助。」
「そりゃそうだけどさあ、なんかいつもより酷くない?」
「昨日は、混んだからなあ。」

恭也から上着を受け取った佐助はそれをハンガーに掛けて
ファ○リーズをがっしがっしと吹きかけた。
そしててきぱきと、しじみの味噌汁を恭也の前に置く。

それを一口飲んだ恭也はしみじみと呟いた。

「おっしいなー。佐助が女だったら俺、全力で口説くのに。」
「ちょっと!怖いこと言わないでくれる!俺様、そっちの気はないよ!」
「それはこっちの台詞だ。お前が女だったら、と言っただろうが。」
「俺様が女でも恭也の旦那はお断りしたいんだけど。」
「顔もそこそこいいし、体……はわかんねえけど家事全般ばっちりできて
明日香の面倒も見れて、俺の仕事に偏見は欠片もない……。
女だったらバッチリなんだけどなあ。人生そううまくいかねえか。」
「あー、佐助がお姉さんだったらいいかもねえ。」
「明日香まで何を言ってんの!!」

しみじみと頷きあう恭也と明日香に怒鳴りつつ、佐助の手はてきぱきと
動き、あっという間に明日香の弁当をこしらえていた。

「いや、マジでお前いい嫁になれるわ。」
「私もそう思う。」
「そんなにしみじみ言われてもちっとも嬉しくないんだけど。
ってほら、明日香ちゃん。そろそろ家を出る時間だよ。」
「あっと!それじゃ、幸村さん、あとでねー!」
「うむ。わかったでござる!」
「ん?なんだ、明日香。幸村と約束しているのか?」

恭也の言葉に明日香と幸村は笑顔で頷く。

「デート(でーと)だよ!(でござる!!)」

ねー、と視線を合わせて笑いあう幸村と明日香をよそに
佐助はふるふると片手で顔を覆っていた。心なしか涙ぐんで見える。

「…………おい、佐助。」
「真田の旦那ったら立派になっちゃって……!女の子と目が合うだけで
破廉恥って喚き騒いでいたあの旦那が……うう、俺様、感激だよ。」
「落ち着け、オカン。」
「オカンじゃないから!」
「今のお前の言動は紛れもなくオカンだ。」
「恭也の旦那は、あっちの旦那を知らないから平然としていられるんだよ!
破廉恥破廉恥と騒ぐ旦那を見ていたら、誰だって感激するって!!」
「どんだけ女に免疫がないだよ。」
「そりゃホストやってる恭也の旦那から見ればそうだろうけどさ。」

大将にも見せてあげたい、とエプロンの端で目尻をぬぐう佐助をよそに
恭也は、ずずっと味噌汁をすすった。なかなか美味い。

「まあ、おおかた駅前のケーキ屋にでも行くんだろ。」
「多分ね。明日香ちゃんと二人っきりかあ。大丈夫かな?」
「お前、筋金入りのオカンだな。後をつけるなよ?」
「そんな野暮なことしないよ。……見たいけど。」
「本音が出たな。」

恭也と佐助がそんな会話をしているうちに、制服に着替えた明日香が
部屋から出てきた。

「それじゃ行ってくるねー!!」
「おう、しっかり勉強してこい。」
「いってらっしゃい、明日香ちゃん。」
「いってらっしゃいでござる。」

明日香が玄関でローファーに足を突っ込んでいると
見送りにきたのか、恭也が後ろに立っていた。

「どうしたの、お兄ちゃん。」
「妹よ。兄から一つ忠告だ。」
「忠告?」

「男は焦らしてナンボのもんだ。安い女になるなよ?」

「はい?」
「たかがデート、されどデート。そういうことだ。」
「恭也の旦那……何、言っちゃってくれてるの?」
「本当のことだろうが。」
「そりゃそうだろうけどね!でも、高校生の明日香ちゃんに言う言葉じゃ
ないでしょうが!」
「何があるのかわからないのが男と女だ。」
「恭也の旦那だけだよ!それに相手は真田の旦那なんだからさ!」
「お前……遠回しにけなしてるぞ、それ。」
「二人は純粋なおつきあいでいいの!汚れてるのは恭也の旦那だけで十分だよ!」
「いい度胸だな、てめぇ。お前だって負けず劣らずだろうが。」
「俺様は、女の子たらし込んで貢がせたりしませんー。」
「情報か金かの違いだろうが。」
「女の子が身を滅ぼすまで巻き上げたりしないよ!」
「その後がどうなろうが知ったこっちゃねえくせに!」

なにやら低次元な争いを始めた二人を放っておいて、明日香はそっと扉を閉めた。
門のところに、いつの間にか幸村が立っている。

「幸村さん!」
「気をつけて行ってくるでござるよ。」
「うん!学校終わったら、遊びに行こうね。」
「わかってるでござる。」
「それじゃ、行ってくるね。」
「ああ。」

幸村の目を見て笑う明日香の頬に、幸村はそっと唇を落とす。
それに返すかのように明日香も幸村の頬に口づけをした。
一瞬だけ、恭也と佐助の喧騒が遠くなる。

少しだけ顔を赤くした明日香を見送って、幸村は鍛錬の為に庭に足を向ける。
家の中ではまだ恭也と佐助が争っている声が聞こえた。

「女は焦らしてこそ……か、その忠告、少し遅かったでござるな、恭也殿。」

そう言って幸村は意味ありげに笑った。


<あとがき>
男主人公と女主人公の兄妹二人暮らしのところに
逆トリップしてきた真田主従。
兄はホスト、妹は女子高生。この設定が書きたかった(笑)

書いてて、恭也が父、佐助が母の気がして仕方なかったです。
そんな両親(?)の目を盗んでできあがっている幸村と明日香(笑)
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