気の向くまま
まったりオタクライフの日々
どうしたものか
刑部尚書を書くのが楽しくて仕方がない(笑)
うっかり彼の出番が増えてしまいましたよ。
息抜きに桃花扇BASARA&NARUTO
クロスオーバーというやつです。
いや、ジャンプを立ち読みしていたら
カカシせんせーを見つけたから……!!
「悪いけど、ここは負けられないよ?」
「それは俺様の台詞だって。こっちはすっごいからね?」
目をキランと輝かせて、カカシと佐助が睨み合う。
名をとどろかせている上忍と凄腕の忍の対決である。
二人の間を、ひゅるりら~とどこからか風がふき、
これまたどこからか、葉が一枚飛んできてヒラリと落ちた。
葉が落ちた瞬間、カカシと佐助が目にも映らない早さで
手を動かした。
「「勝負っ!!」」
そう言って、互いに手に持っていたものを眼前に突き出す。
それを目にした、カカシと佐助は目を見張った。
「こ、これは発禁扱いになった幻の『しっとりパラダイス』!!」
「ああっ!希少物の『人妻まったりパラダイス』!!」
思わず眼前にあった本をがしっと掴み、わなわなと肩をふるわせた
二人は視線を合わせて親指を立てた。俺たちいい仕事してるZE☆
「……さすが猿飛佐助。いい腕をしているね。」
「ふ、そっちこそ。ぬかりない腕だね。」
しっかりと握手を交わすその様は、激闘を繰り広げた後の健闘をたたえる
場面にも見えるが、ただのエロ本交換である。
それを遠くから眺めていた早苗は、深々と溜息を吐いた。
なんだか知らないが、佐助と一緒にこの世界に放り出されてしまったのだが
佐助の順応性の高さと早苗の図太さで意外に早くこの世界に慣れてしまった。
それはいいのだが、なにもこんな順応性は見たくなかったと心底思う。
いつも破廉恥破廉恥と騒ぐ上司がいないだけで、こうも変わるのか。
色々、たまっていたのかどうか知らないが、この世界に来て
こういう方面で生き生きとしている佐助を見て、思わず溜息が出る早苗だった。
「あ、早苗ー。待たせてごめんね。帰ろうか?」
「いつものことですからいいですけど。そんなに面白いですか、それ。」
「お子様は見ちゃ駄目だからねー。ねー、カカシさん。」
「うんうん。やっぱこれは大人の男の楽しみだからねー。」
ねー、と視線を合わせて笑いあうカカシと佐助はそっくりだ。
巷で佐助はカカシの双子の兄弟と言われる所以である。
そんな二人を見て、早苗はぽつりと呟く。
「まあ、そんなの見なくても間に合っているからいいですけど。」
間
「……早苗。今、なんて言った?」
「早苗ちゃん?ちょっとその辺り、お兄さん達に教えてくれる?」
若干、震え気味の声を出す情けない二人を見上げて、早苗はやれやれと
溜息を吐く。そのとき、
「早苗。」
「おや、早苗じゃないかい。」
「あら、早苗ちゃん!」
「早苗、こんなところにいたの?」
振り向けば、そこに立っていたのは目にもあでやかな美女達。
彼女たちは、その美貌と手練手管を持って客をもてなす夜の蝶である。
彼女たちは、早苗を囲むように立ち、しどけない視線を向けた。
「たまには私のところに顔を出してよ。」
「あら、私の方よ。」
「最近、ご無沙汰すぎない?」
「焦らすにも程があるわよ。」
そう言って美女達にお誘いの言葉をいただいた早苗は、そういえば最近
顔を出していないな、と思い出し、唖然としている佐助の方を向いて
「佐助さん。今日は姐さん達のところに泊まりますから夕飯はいらないです。」
「あー、うん。わかったじゃなくって!!!早苗、一体どういうこと!」
「どういうことって?」
「あの美人のおねーさん達!!一体どこで知り合いになったの!俺様聞いてないよ!
早苗の好きな心太買ってあげるから、素直にいいなさい!俺様紹介して!!」
「……最後のが本音じゃないですか。」
げんなりしている早苗の肩をカカシがつんつんと突く。
早苗が顔を上げると、えへ、と笑うカカシの姿が。
「あのさー、俺も紹介して欲しいなーって駄目?」
この二人、本当に生き別れの兄弟かなにかじゃないかと思いつつ早苗は
今日何度目かわからない溜息を吐いた。
<あとがき>
カカシと佐助って似ているなーってずっと思っていたので
書けて満足です。あ、しっとりパラダイスと人妻まったりパラダイスは
蒼乃の捏造です。念のため(笑)
佐助とヒロインはどこでも生きていけそうな気がします。
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